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マネジャー応援通信 No3

<BHCCマネジャー応援通信(事務局)>です。

実は、前回、第2号メルマガで紹介した書籍『人を動かせるマネジャーになれ!』では、 モチベーションの話が、多く書かれていました。この本では、 「欲求段階説」、「X理論、Y理論」の紹介や、 「目標設定理論」、「公平理論」の内容なども説明していました。

ということで、今回は、 あらためてモチベーションの理論について紹介します

まず、最初に問い掛けからはじめます。

あなたはなぜ働いているのですか?
こんな風に真面目に聞かれると、それは結構難しい問いではないでしょうか。
周りの人にも試してほしいです。

その答えは、
「大人だから働くのはあたりまえ」
「親孝行、家族のため」」という人もいるでしょう。
「お金のため」と、割り切る人もいます。
「仕事が面白いから」と答えた人は、いい立場にいると思われますが、 なぜ面白いのかと、さらに問われると、そこまで内省していないかもしれません。

実際に、この問いは難問です。

なぜ働いているのかという問いに完全に答えられたら、 その人は、仕事に関するモチベーションについて 自分なりの理論を構築している人だと思います。

モチベーション理論を、自分流に形成することで、 自分の仕事のモチベーションが低い時には、 それを継続して取り組めるように自ら調整したり、 ここぞ、という時にモチベーションを高めたり、 自らコントロールすることが可能になります。

同じく、部下を含めた他者も、動機の喚起ポイントがそれぞれ違います。 しかし、モチベーションに関する基礎理論をある程度把握することで、 部下の動機をより確実に喚起することが可能になります。

そもそも、<モチベーション>とは、 ヤル気、努力、根性、意欲、情熱、元気などとも言い換えられ、 その定義は難しいです。

心理学では、<動機づけ>と表現されます。 それは、「欲求が満たされていない緊張状態」であると定義されます。 緊張が大きければ大きいほど緊張緩和への動因は大きくなります。

つまり、何らかの緊張や欠乏があった時に、 それを何とかしようとして人が動くときに<モチベーション>は生まれるとされます。

たしかに、張りがないと人は動きません。
このプロセスは、 「満たされない欲求→緊張→動因→探索行動→欲求の充足→緊張緩和」 となり、今のままではだめだ、何かが欠けている、 足りないという気持ちが人を向上させる(欠乏動機)とマズローも言っています。

では、本題。「モチベーション理論」を俯瞰してみましょう。

「モチベーション理論」は、 研究者の着目点によって、様々な違いがあります。 今回は、仕事のモチベーションを念頭に置き、
「内容理論」 、「過程理論」という伝統的な2分類と、比較的新しい「3つ目の分類」を整理します。

(1)内容理論

人間を動機づけるものは何か(What)を解明しようとするものです。つまり、人がそもそもどのような欲求をもっているかを主眼にした理論です。

代表的理論として、マズロー「欲求段階説」、マグレガー「X理論、Y理論」、ハーズバーグ「二要因理論」、マクレランド「達成モチベーション理論」、アルダファー「ERG理論」などがあります。

(2) 過程理論

人間が行動にいたるプロセス持続力はどのように働くか(How)
を解明しようとするものです。 つまり、モチベーションがどのように形成され変化し、 人が動かされていくのかをプロセスで説明する理論です。

代表的理論として、ローラーら「期待理論」、ロックら「目標設定理論」、 アダムス「公平理論」、リッカートら「同一化理論」などがあります。

(3) 3つ目の理論

今もっとも注目されている主に自己決定理論を中心にした理論です。

簡単に説明すると、 自分がやりたいと思っていることをやると一番モチベーションが上がるという理論です。

代表的理論として、デシ「内発的動機付け理論」、デシら「有機的統合理論」、 真島「他者志向動機」などがあります。

以上のように、様々な背景をもった研究者によるアプローチがなされています。

「内容理論」は、モチベーション理論の基盤的な知見として
様々な研究のベースとなっています。 しかし、人の動機がどのように起きるのか、またどうのように行動に結びつくか、そのプロセスの説明としては十分ではありません。

その後、実用性を重要視するビジネス現場では、 <外部から影響を与えられるかどうか>が、大きな関心事項になります。
したがって、モチベーションのプロセスを説明した「過程理論」が盛んになりました。

しかし、過程理論は、基本的には「人を動かす」という前提があり、 <主体性を獲得する>というプロセスは「過程理論」の射程に入っていませんでした。

やはり、組織という視点からは、 個人のパフォーマンスを向上させ、それを継続させるには、 最初は上司や人事制度など、外部からの操作が必要かもしれないが、 その一方で長期的にパフォーマンスを上げ続けるには、 個人が主体性を獲得し、自らパフォーマンスをあげる活動が望ましいといえるでしょう。

今回は、学術的な話でしたが、いかがでしたでしょうか?
ぜひ、読んだ感想を教えて下さい!

BHCCでは、前回紹介した本の効果を最大限に発揮できるように、 「目標設定理論」、「公平理論」、「内発的動機付け理論」、「有機的統合理論」、「他者志向動機」をまとめて説明した メルマガ読者向け限定:『モチベーション理論解説資料』をご用意しました。 

読者限定で、無料で配布します。

私、邵まで、メールでご請求下さい。PDFで資料をご送付いたします。  メールアドレス:shao@bhcc-asia.com.cn 

さて、次回からは、新しいテーマを取り上げます。

第2テーマは、『論理的な思考』です。
様々な角度から紹介したいと思います。是非お楽しみに!

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★筆者プロフィール★

邵欣欣  BHCC コンサルタント

天津外国語大学卒、神戸大学大学院人間発達環境学研究科修士。専攻分野は「大人の学び」。
中国の油圧ショベルのトップメーカー福田雷沃重工股份有限公司
の日本法人ロボルジャパン株式会社に入社。
その後北京に戻り、BHCCに入社。
現在は、大学院時代の専門知識を活かし、BHCCのコンサルタントとして活躍中。

マネジャー応援通信 No2

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■□ マネジャー応援通信
□■ さあ!自分からやってみよう!  テーマ1

『部下の心を動かし、モチベーションを向上させる・その中』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━【2017/9/7 第2号】

 

いつもお世話になっております。<BHCCマネジャー応援通信(事務局)>です。

さて、今回で皆さんへ紹介するのは、

『人を動かせるマネジャーになれ!』ブライアン・トレーシー

という本です。

著者は、ベストセラー『かえるを食べてしまえ!』や『フォーカル・ポイント』で知られる、国際的に著名なコンサルタントのブライアン・トレーシーです。

 

この本を紹介する前に、少し余談を。

今年の24時間テレビのマラソン大会が8月26-27日に開催されました。

毎回この番組を見る時に、ランナーの頑張る姿に感動しましたが、一方で、いつもそばにいる伴走者にもお疲れ様でしたと申し上げたいです。伴走者というのは、ランナーのそばについて走り、走路や給水所の位置を知らせ、時には心身的に限界に近いランナーへ応援の声を掛けたり、マッサージをしてあげたり、あらゆる場面でランナーをサポートし、ランナーの成功を陰で見守っている欠かせない大事な存在なのです。

よく考えたら、このようなランナーと伴走者の関係性は、部下と上司(マネジャー)の関係性と似ていないでしょうか?

ランナーと同じく、ゴールまではあくまでも部下自分自身の力で到達するしかできません。伴走者としての上司のできることは、部下が自発的に最大限に努力していくための仕事の環境を整えてあげるだけなのです。

では、この環境はどのように作るのでしょうか?

今回の一冊を参考にしながら、皆さんが自分なりの答えを見つけられるよう願っています。

この本は、若き日のブライアン・トレーシーの傲慢な態度がもたらした失敗談からはじまります。

このとき、ブライアン・トレーシーはある教訓を得ました。それは、「人の能力を最大限に引き出すには、学歴や知識、経験よりも、感情的な影響を与える接し方や言動のほうが重要だ」ということです。

 

本書の中には、「感情的な影響を与える接し方や言動」をめぐって、たくさんの方法を紹介しています。

特に印象深かったのは、部下の最大限の能力を出す方法について、著者は自分自身の子供時代と子育て時代の経験談を使い、分かりやすく説明しているところです。

例えば、子育てと部下育成は似ているといわれます。著者は自身の子育てにおいて「モンテッソーリ教育」の手法を取り入れています。Google創業者やFacebookのザッカーバーグCEOも受けてきたという、モンテッソーリ教育について、本書ではこのように説明されています。

「モンテッソーリ教育では、合格もなければ不合格もない。教室に敗者は存在しない。すべての子供が勝つことができる。1日のうちに何度も勝利し、次の日も、また次の日も勝つことができる。そうやって3年間、ずっと勝利だけを経験する。(中略)

成長期という大切な時期に、自分は有能で、能力があり、真に優れた人物であると、繰り返し言い聞かされ、実際に成功を体験する。それがモンテッソーリ教育のシステムだ。」

子どもと同じ、著者は部下にも勝者の感覚を覚えさせるのが、彼らの最大限の能力を出すことに大切なことだと述べています。

では、どうすれば、部下が勝者の感覚を覚えるのでしょうか?

本書では、「部下を勝者にする5つのステップ」を紹介しています。

(具体的な内容は本書を参照してください)

① 明確な目標を決める

② 具体的な測定基準を作る

③ 成功体験を積ませる

④ 達成したことを認める

⑤ 報酬を与える

 

さらに、もう一つ印象深かったのは、「解雇」に関する節です。

筆者の下記の記述を見て、少し違和感を感じていませんか?

 

「多くの場合、採用はまず解雇からはじまる。優秀な人材を集めた最高のチームをつくりたいのなら、まず間違った人にバスを降りてもらわなければならない。」

 

この考えは、正しいかもしれません。しかし、アメリカと違い日本ではそこまでドライに実行するのは難しいと思う方がいるかもしれません。一方で、オープンな雇用環境を持っている中国に進出した日本企業ならば、それを実践することが可能になります。

「解雇」に関する考え方をまず受け入れ、中国現地の人材現状を見直すことで、最適な人材戦略が生み出されるかもしれません

この本は、よくある“リーダーあるべき論”ではなく、結構人間の本質に迫る部分が多いです。さらに、単に啓発的な精神論で終わるのではなく、

結果を出すマネジャーになるためにおさえておくべき考え方と実践方法が詳しく説明されているので、すぐに役立てることができます。

 

以上、本の紹介でした。

次回は、「動機付け・モチベーション」に関するさまざまな理論を紹介します。

根本から自分と他人を理解することで、あなたを悩ませる様々な悩みが自然的に融けていくかもしれません。

 

(BHCC コンサルタント 邵欣欣)

 

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★筆者プロフィール★

邵欣欣  BHCC コンサルタント

天津外国語大学卒、神戸大学大学院人間発達環境学研究科修士。専攻分野は「大人の学び」。中国の油圧ショベルのトップメーカー福田雷沃重工股份有限公司の日本法人ロボルジャパン株式会社に入社。その後北京に戻り、BHCCに入社。現在は、大学院時代の専門知識を活かし、BHCCのコンサルタントとして活躍中。